CASE STUDY

導入事例

  1. ホーム
  2. 導入事例
  3. ゼロ様

business株式会社ゼロ 様

GRANDIT導入後12年目でバージョンアップ。
運用開始5ヶ月で計4万枚のペーパーレス化と月次締め業務の大幅な工数削減を達成

導入企業プロフィール(導入当時)

  • 所在地神奈川県川崎市幸区
  • 業種自動車を主体とする輸送、自動車の整備、中古車オークションの開催・運営、一般貨物輸送 他
  • 資本金33億9,000万円
  • 従業員数9,359名(内 臨時雇用者6,656名)(2025年6月末現在)
  • 連結売上高(IFRS基準)2025年6月期:1,478億4,300万円

導入モジュール

  • 販売、調達、債権、債務、経理

左から 宇田川 裕達様 勝島 靖貴様 鈴木 和美様 山谷 亮様 工藤 剛様 今村 和之様

株式会社ゼロ様は、「安全・確実・迅速」をモットーに、新車・中古車等の車両輸送、港湾運送、車両整備、輸出入関連業務、人材派遣、送迎サービスなどを全国規模で展開する総合ロジスティクス企業です。近年は、受注業務の省力化、顧客側システムの自動連携など、DXによる業務効率化に注力しています。
同社では、2014年にGRANDITを導入して以来、継続して運用しており、輸送管理システム(ZERO-V)との連携など事業運営を支えてきました。しかし、グループ会社の再編、法改正への対応などが重なるうち、システムが複雑化し運用・保守業務の負担が大きくなっており、新会計システムに移行することになりました。GRANDITのバージョンアップによる移行プロジェクトについてお話をうかがいました。

コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部 宇田川次長
コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部 山谷課長
経理部 今村部長
事業管理部 工藤課長
経理部 鈴木課長
経理部 勝島氏

1.導入の背景

2014年にGRANDITを導入、2018年には子会社5社にも展開しました。しかし法改正や事業形態の変化に伴う機能追加を重ねた結果、システムの複雑化、運用・保守業務の負担という課題が浮かび上がってきました。

コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部
次長 宇田川 裕達様

システムの老朽化と属人的な保守体制

旧システムが老朽化し、保守期限切れを迎え、メンテナンスに多大な人手とコストを要していたほか、ベンダー側の保守対応の属人化により業務に精通した担当者が限定されていることも運用のリスクとなっていました。

紙中心の業務プロセスによるタイムラグと現場の負荷

請求書の発行・発送業務を外部に委託していたため、顧客に到着するまで最低でも1週間を要していました。即日発行を希望する顧客に対しては、営業担当者が個別対応するなど、工数も膨らんでいました。また、社内の承認は書類の回覧と押印が必要で、決裁が完了するまでに時間がかかっていました。

手作業によるデータ転記とシステム連携の処理時間

予算実績管理がExcel起点で行われており、各部署から集まるデータを経理担当者が手作業で集計用ファイルへ転記するという運用のため、工数が負担になっており、ミスも発生していました。さらに、月間60万件規模にのぼる基幹の輸送管理システム(ZERO-V)との日次データ連携バッチ処理に毎晩3〜4時間、月末の締め時には5〜6時間を要しており、処理時間の短縮も求められていました。

経理部 勝島 靖貴様

2.システム導入時の対応

選定理由

新会計システムの検討を開始し、RFPを公開し複数社から提案を受け、他社製品も含めて選定・評価を行い、最終的にGRANDITのバージョンアップを選択しました。

経理部 課長 鈴木 和美様

  • コスト・期間の最適化と確実性

他社システムへの刷新を選択した場合、業務フローの構築や設定をゼロからスタートすることになり、立ち上げまでの期間が長期化するリスクがありました。既存の運用資産(旧GRANDIT)をベースに新バージョンへ移行する形であれば、移行コストを抑えられるだけでなく、確実かつ成功率の高いシステム刷新が可能であると判断しました。

  • これまでの運用で培われた高い信頼関係

ベニックソリューションは、旧GRANDITの立ち上げから携わり、運用・保守を担当していたことから、ゼロの業務やシステム構成、データ連携を深く理解していました。同社の提案は、現行の運用課題を概ねクリアできる提案内容であったこと、そして長年の運用を通じて構築された強固な信頼関係が、最終的な決断の決め手となりました。

導入時における課題と解決策

プロジェクトの推進やテストの過程では、いくつかの課題に直面しましたが、事務局担当、実務担当、ベニックソリューションが密に連携することで解決を図りました。

  • 仕様の認識相違による検証環境の遅れとテスト期間の圧縮

要件定義後の開発・テストプロセスにおいて、業務部門と仕様の認識相違が発生し、修正対応によって検証環境の構築が遅延しました。その結果、本番稼働に向けた総合テストの期間が予定より短縮されました。

問題が発覚してから、ベニックソリューションと都度、緊密な協議を重ね、限られた期間内で「どの業務を最優先で確認すべきか」という優先順位を再設計しました。特に重要となる輸送管理システムとのデータ連携基盤の検証に注力するなど、問題を一つずつ解決しながらスケジュール通り本番を迎えることができました。

  • 周辺システム連携における業務プロセスの制約

初期の要件定義においては、経費精算など金銭が関わる周辺システムをすべて自動直結させて工数を削減することを目指していました。しかし要件定義を進める中で、固定資産や労務管理システムについては、現在の業務プロセスにおいて人間による手作業が介在せざるを得ないことが判明し、そのまま直結することが難しいということがわかりました。

コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部
課長 山谷 亮様

そこで、実現難易度や業務実態を評価し、今回は固定資産の連携や労務管理システムの直結自動化は見送りました。一方で、請求書受領システムとのデータ連携や経費精算システムの自動連携、そしてWeb請求書サービス「eco Deliver Express」による請求書の配信自動化へとリソースを集中させ、実現しました。

工夫・苦労した点

限られた期間の中で、子会社5社を含む大規模な刷新プロジェクトを成功させるため、以下の点において工夫と苦労がありました。

  • ハブとしての事務局機能とコミュニケーションの徹底

プロジェクトを推進する事務局を用意し、システム部門、経理部、事業管理部との意思疎通・連携を統括しました。お互いの認識相違を防ぎ、同じ方向を向いて進めるよう、ベニックソリューションに都度相談し、関係者に配布する資料作成や案内方法などを調整し、円滑なコミュニケーションを実現しました。

  • 業務フローの見直しと再設計

これまでは書面回覧と押印で運用していた社内承認手続きを電子化(ワークフロー化)するにあたり、GRANDITで実現するのか、他のシステムで実現するのか、どちらが業務にマッチするのか事務局や業務部門を交えて非常に多くの議論を重ね評価し、方針決定、ワークフローの再設計を行いました。

事業管理部 課長 工藤 剛様

  • 現場のキーマンを巻き込んだ草の根の教育展開

システム変更に伴う現場の混乱を最小限に抑えるため、まずは各部署のキーマンとなるメンバーに声をかけ、変更点の説明やテストへの積極的な参加を促しました。キーマンから多数挙がった課題を一つずつ確認・改修したのち、最終的には入力に携わる全員を対象に、直接足を運んで変更点の操作説明を実施しました。旧システムとの親和性が高かったことも手伝い、この手厚いステップが円滑な現場定着につながりました。

  • 本番切替直後のトラブルに対する常駐延長での乗り越え

2026年年明けに迎えたリリース直後は、想定外のエラー発生やイレギュラーな処理が発覚し、現場ユーザーからのサポート要請がありました。
これに対し、当初1ヶ月を予定していたベニックソリューションの常駐サポート期間を2ヶ月に延長し、最初の2週間は毎日定例ミーティングを実施しました。実業務のデータがインプットされる中で発生するエラーの解消や、旧システム以上のレスポンスに近づけるための性能チューニングを行いながら、システムの早期安定化へ漕ぎ着けることができました。

3.導入システムと導入後の効果

導入システム

新バージョンに移行したGRANDITを中心に、周辺システムとの自動連携を大幅に強化し、人間の手を介さないシームレスなデータフローを構築しました。

ZERO-V(輸送管理システム): 日次で売上・仕入データをGRANDITへ自動連携。大量の月次集計処理の高速化を維持。 BILL ONE: 受領した請求書データをGRANDITへ自動で流し込み、起票業務を効率化。
楽楽精算: 親会社および子会社5社の計6本をGRANDITへ自動連携する運用に統一。
eco Deliver Express: 請求書配信に加え、受入明細・検収明細(支払明細)も配信基盤に統合。

導入効果

  • 5ヶ月計4万枚のペーパーレス化と管理コストの削減

Web請求書サービス「eco Deliver Express」による請求書の電子配信と、社内稟議のデジタル化により、稼働後5ヶ月間で請求書約3万枚、承認・支払申請約1万枚の、計4万枚におよぶペーパーレス化を達成しました。これにより、将来的な外部倉庫の書類保管スペース縮小および賃料コストの削減、伝票の探索工数の大幅な削減が見込まれています。

経理部 部長 今村 和之様

  • 経理の締め業務の効率化

新しく開発した明細取り込み機能により、これまで部署ごとに集計したファイルからの手作業による入力が、一括ファイル取り込みでできるようになりました。これにより、1伝票あたりの作業時間が数十分から約5分へと短縮しました。金額の不整合はシステムが自動で弾くため、入力品質も向上しています。さらに、売上区分(自社/協力会社)の自動判定や、親会社・子会社・協力会社間の仕入計上の自動連携により、これまで7〜8営業日を要していた子会社の締め業務が1社あたり約1営業日短縮され、5社合計で非常に大きな工数削減効果を生み出しています。

  • 配信業務の完全自動化

これまでシステム部門が手作業で約100社の取引先に対して個別に行っていた、受入明細・検収明細のメール添付・送付業務がWeb請求書サービス「eco Deliver Express」への統合により完全に自動化・即時配信化され、管理および作業工数の削減を実現しました。

  • 承認リードタイムの短縮とサポート体制の強化

経費精算の決裁時に支払金額や口座番号の一致を自動で照合するチェックツールを導入し、自動承認フローを組み替えたことで、承認作業が瞬時に完了するようになりました。現場からは当初「紙の方が早い」という声もありましたが、習熟が進んだ現在では効率化を実感しています。

  • システムの安定稼働

運用保守体制が従来の属人的な対応からチーム制へと改善され、24時間365日の迅速なサポートが実現しました。さらにシステム部門を経由せずとも、経理部や事業管理部の一部メンバーが直接サポートセンターへ問い合わせできる体制に拡充され、運用の安心感が格段に向上しました。

4.今後の展望

現状、Web請求書サービス「eco Deliver Express」の顧客登録数は全体の約20%にとどまっています。短中期的な目標として、登録案内を強化することで移行をうながし、数年以内に外部委託による紙の請求書の郵送を完全にゼロにすることを目指しています。また、申請・証憑類のさらなるペーパーレス化を図っていきます。
中長期的には、GRANDITに一元管理された情報を活かし、より柔軟な情報収集とデータ分析を行うためのBIツールの高度化、およびデジタルインボイス(Peppol等)への対応を見据えた検討を継続します。
これらの省力化によって生み出されたリソースを、経営判断に貢献する付加価値の高い分析・改善提案の業務へとシフトさせていく方針です。

5.お客様のコメント

コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部 宇田川次長

本番稼働後に初めて見えてくる課題もありましたが、ベニックソリューションには実際のデータ量を確認しながら、設定のチューニングや各種調整を丁寧に行っていただきました。
きめ細かなサポートをいただいたことで、早期の安定稼働を実現できたと感じています。

コーポレート戦略本部 デジタル・ソリューション推進部 山谷課長

GRANDITからのデータをWeb請求書サービス「eco Deliver Express」と自動連携することで、請求書のペーパーレス化が進んだのは大きな成果です。請求書の配信速度が上がったことは顧客からも喜ばれています。

経理部 今村部長

当初はバージョンアップなので、そこまで大変ではないと楽観していましたが、想定以上に大変でした。ただ、2014年に初めてGRANDITを導入した時は混乱がありましたが、今回はすでに運用しているというアドバンテージがあったので、その点ではスムーズに展開でき、現場に定着しました。

事業管理部 工藤課長

ユーザーテストでは、想定以上に参加者が多く、課題や要望などが多く上げられ、本番稼働前にベニックソリューションと協議しながら対応できました。グループ会社の伝票入力が自動化されたこと、親会社、子会社、協力会社までの仕入れ計上の自動化ができたこと、手作業だった売上区分の仕訳が自動化できたことで、業務効率化が進みました。

経理部 鈴木課長

手作業だった経理の締め作業が効率化されて、生産性、正確性が向上しています。社内申請のワークフローも電子化したことで、経費精算などのチェック作業も効率化できています。

経理部 勝島氏

本番稼働直後は、想定外の処理などが発生しその対応に奔走しました。ベニックソリューションの担当者が常駐していたので、最初の2週間は毎日ミーティングをして、1件1件対応していきました。

担当プロジェクトマネージャーのコメント

本プロジェクトの推進にあたり、要件定義および設計レビューをはじめとする各工程において、株式会社ゼロ様より多大なるご協力を賜りましたこと、改めて厚く御礼申し上げます。
各フェーズにおいて、ゼロ様にて適切な体制をご整備いただいたことにより、円滑なコミュニケーションが実現し、相互理解の深化および認識齟齬の低減につながったものと認識しております。
今後は、さらなる安定運用の実現に加え、データ分析基盤の強化等を通じて、ゼロ様の事業成長を支える情報基盤の高度化に貢献できるよう、引き続きご提案とご支援を行ってまいります。

今回のバージョンアップにつながる初期導入事例
グループ全体の業務標準化を目指し、GRANDITを導入した当時の経緯をご紹介します。

OTHER CASE

他の導入事例

  • business川崎重工グループ
    GRANDITを用いてグループ関連会社向けにクラウドサービスを展開
  • businessウイングアーク 1st 様
    GRANDITをベースにクラウドサービスを融合させた新たな情報活用基盤を構築
  • business豊通シスコム 様
    コンソーシアム型基幹系システムが豊通シスコムにもたらした経営革新とは
  • business清和中央ホールディングス 様
    グループの共通基盤としてGRANDITを導入。データ分析がしやすい環境が整い、業務効率化にも寄与

セミナー情報

ERPやGRANDITに関するセミナーを開催しています。
全て無料でご参加いただけます。

お役立ち資料

ERPやGRANDITについて情報収集、ご検討の方へ各種資料をご用意しています。
expand_less